循環式温泉と掛け流し温泉、循環方式
前回は、掛け流し温泉の良い所と問題点について考えてみました。今回は、循環式温泉について考えたいと思います。今や温泉と言えば、どこの地方や山間部、街中関係なく温泉施設があります。温泉地でもない田舎に突如現れる温泉、人が来るのだろうか?と心配になる立派な施設が一時期増えました。この増えた時期ですが自民党の有名議員が行ったふるさと創生事業、各行政は、今まで特徴のなかった我が村に温泉の掘削が大流行りしました。その方達はもちろん経営種案も運営ノウハウもありません。そして大きな事故が宮崎県で発生、レジオネラ属菌の感染症。規定の970倍のレジオネラ菌を検出、疑いを含む感染者293名(死者6名)の惨事が起こりました。 この原因となったのが、循環式温泉でした。問題は循環、ろ過、殺菌を同時に行っていれば、お湯はいつまでも使い回ししても良いとの間違いでした。厚労省の規定では1週間以内にお湯の全てを入れ替えとあります。私の意見は1週間も使わないで下さいと訴えたい。そもそも温泉地でない場所で1000m掘削して言わば無理やり温泉を絞り出している都合上使えるお湯の量に限界があります。これは掛け流しでも同じ事ですが、循環式は、少ない資源で運営する為の方式でもある。循環式の良いところは、温度が安定、浮遊物、汚れをキャッチ、殺菌されている、運営でのエネルギー消費が少ない、源泉の量が少しでも営業できる。1日に300人を超える施設は、循環式にすべきかもしれません、なぜなら湯船の中に人が様々な細菌を持ち込みます、大腸菌、レジオネラ属菌、にその他一般細菌など、人が増えれば増えるほど細菌が増える事になります。その他の汚れをろ過機で濾し取り、塩素剤で殺菌、温度を整えて浴槽に戻す方が安全なのです。私が思う理想的な循環式温泉とは、お湯は毎日交換、適正な殺菌剤の量と使用、定期的な配管洗浄に毎日の浴槽洗浄だと思います。実際にこれらを実行している施設もあります。ここまでやると掛け流しを上回った温泉だと感じております。